パワハラ

パワーハラスメント(パワハラ)とは

 パワーハラスメント(パワハラ)とは、「同じ職場で働く者に対して職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」。

ハラスメントに問われる行為累計

暴言、傷害、脅迫
名誉棄損、侮辱、ひどい暴言
隔離、仲間外し、無視
業務上明らかに不要なことを遂行不可能なことの強制、仕事の妨害
業務上の合理性がなく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えない
   

違法かどうかの基準

許容範囲を超えているかどうか
行為の意図・目的
反復継続性の有無・程度
※セクハラと違って、受け手が不快に思えばハラスメントというこではなく、同じ職場にいる第三者の認識

パワハラの慰謝料の傾向

〔名誉棄損や人格権の侵害〕ー慰謝料が低額。
 
〔メンタル不全〕ー慰謝料額が高額。それに治療費、休業損害、退職による遺失利益

使用者(会社)の責任

使用者責任(民法715条)
 従業員が勝手に行った言動についても、会社の業務の一環として行われた(正式には「事業の執行について」)場合には、会社が従業員の行為による損害を賠償する責任を負う。
債務不履行責任(民法415条)
安全配慮義務違反
職場環境整備義務違反

パワハラの解決方法

●証拠の確保
パワハラも他の争いと同様、どのようにパワハラ行為が行われたのか詳細にに立証する必要があります。前後関係やその態様、頻度などがわかるように、メールの保存やICレコーダーでの録音、詳細なメモを毎日取るなど、なるべく多くの証拠を収集しておくことが重要です。
●弁護士に依頼し、加害者に内容証明を送付する
加害者にパワハラ行為をやめるよう申し入れをします。この内容証明郵便の送付は、事後のひとつの証拠ともなります。また、これを契機とし話し合いがもたれ、解決に至ることも多くあります。
弁護士を通じて、使用者(会社側)に適切な措置の申し入れ
前項に記載したとおり、会社側にはパワハラに対し使用者としての責任がありますので、事案の内容によっては会社側に、適切な措置を取るよう申し入れを行うこともあります。

●労働審判、仮処分、民事訴訟の申立て

●労災申請
うつ病になった主たる原因が、パワハラであり一定の基準を満たせば、業務による傷病として労災認定を受けることも可能です。