勤務態度不良者をいきなり解雇したらどうなるか?勤務態度不良を理由に解雇されたらどうするか?
勤務態度が良くない特定の従業員を解雇したい。解雇した従業員から不当解雇だと苦情が来ているという経営者の方からの相談、労働者の方からは、「解雇されたが納得がいかない」という解雇に関する相談が増えてきています。実際の判断については、個々の状況を詳細にみないと明確なことはお伝えができませんの、「解雇に関する」一般的なことを述べて行きます。無料の労働相談(初回30分)を行っていますので、電話予約の上、ご利用ください。
日本では、解雇は厳しく制限されたいます。労働契約法では、解雇権の濫用は無効としています。〔労働契約法第16条 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。〕
○解雇が濫用でないとされるには:
- 労働義務違反の程度が重大で、雇用継続が期待し難い程度に達していることが必要となり、さらに従業員間の平等な取扱いも必要となります。
- 労働者が違反を繰り返し、会社の再三の注意・指導にも関わらず、改善の見込みがないことが必要となります。
○会社の業績が悪いので、解雇予告手当を支払って従業員を解雇したが従業員が納得せず、争いになるケースも多くあります。整理解雇が適正かどうかについては、判例で要件が示されています。原則次の4要件を満たす必要があります。
- 経営上の必要性がある:整理解雇をしなければ倒産してしまうほど追い込まれているのほどの経営上の必要性が客観的に認められること
- 解雇回避の努力をした:配置転換、出向転属、希望退職の募集、賃金の引下げその他整理解雇を回避するために会社が最大限の努力を尽くしたこと
- 労使間での協議が行われた:整理解雇の必要性やその時期、方法、規模、人選の基準などについて、労働者側と十分に協議し、納得を得るための努力を尽くしているこ
- 人選の合理性がある:勤続年数や年齢など解雇の対象者を選定する基準が合理的で、かつ、基準に沿った運用が行われていること
○「合理的な理由の無い、社会通念上妥当と判断されない解雇」は無効となり、解雇そのものが否定され、労働契約は依然として存在することになります。その為、この間の賃金の支払いの必要性も生じます。
○実際に解雇について、争いが生じたとき、どのように進むのか。「勤務不良の従業員をきなり解雇したらどうなるのか」について、手続きの流れの事例をまとめてみました。実際については、いろいろなケースがありますので、あくまでの一つの事例として見てください。
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