労働者派遣制度見直しの方向
労働者派遣制度の見直しについて検討している厚生労働省の「今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会」(以下、研究会)が今月6日、派遣労働の上限制限などの規制を実質的に緩和する報告をまとめた。
具体的には、 現行制度では、「専門26業務」と呼ばれる業務以外には、最長3年の上限期間があるが、これを撤廃し、派遣先の企業が自社の労働者側の合意を得ていれば、3年ごとに働く人を代えることを条件に、すべての業務で継続的に派遣労働者を受け入れることができるように求めている。また、労働者が派遣元と無期契約を結べば、同じ人が期間の制限なしに同じ派遣先で働くことも可能にする。厚生労働省は、厚生労働相の諮問機関労働政策審議会などで詳細の検討をし、 2014年の通常国会に労働者派遣法の改正案を提出する予定である。
現在の派遣制度は、派遣先の常用労働者が派遣労働者い代替されることを防止する「常用代替防止」を基礎となる考え方の一つとして作れているが、これを再構成し派遣労働者が派遣就労を通じてキャリアアップを促進できる制度とすることを求めている。
また、事前面接や日雇い派遣の原則禁止などについも、制限の緩和を求めている。
詳細については、厚生労働省 第15回今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会 報告書素案をご参照ください。