政府は、3月11日労働者派遣法の改正案を閣議決定しました。今次の通常国会で労働者派遣法が改正され、平成26年から施行される見通しです。(改正案の内容については、1月30日のブログをご参照ください。1月30日ブログへリンクします。)
厚生労働省の改正案では、特定労働者派遣制度が廃止され、一般派遣制度と一本化されます。新制度の許可基準は、現在の一般労働者派遣許可基準がベースになると言われています。これにより、特定労働者派遣制度により派遣事業を行っている会社の中には、新制度どの許可条件をクリアできない会社もあり、派遣会社の統廃合等再編が進むと思われます。
制度の移行については、緩和措置が取られる見込みですが、特定労働者派遣事業者及び同事業者の労働者は短中期的な視点での計画的な対処が求められます。
また、受入企業も、業種によっては無期限であった同一人物の派遣受け入れ期間3年の上限が設けらたことと併せて注意が必要です。
一般労働者派遣が許可制であるのに対して、特定労働者派遣は届出制度です。届出が受理されれば即日業務を開始することができます。現在は、一般労働者派遣のように、事業資金、事業所面積、実態調査、更新手続き等の条件もありません。新制度では、下記の一般労働者派遣許可基準に近い条件が課されることになります。
〔一般労働者派遣許の主な許可条件(現在)〕
事業資金:純資産2000万円以上/1事業所当たり
現預金残高:1500万以上/1事業所当たり
事業所の面積:20㎡以上/1事業所当たり
更新手続き:初回は3年、2回目以降は5年に一度